木造住宅編
木造住宅は、森から贈られた自然素材の美しさ、環境に優しい素材というイメージがあります。木のぬくもりが家全体に満ち、家族の絆を深める空間を作り出すのです。住宅会社のホームページを見ると、その会社で建てる家は「UA値0.2の、断熱等級7」とか見たことありませんか?これは住宅の性能値を表しています。近年の木造住宅は地震などの自然災害に対しても意外に強く、適切なメンテナンスを行えば長期間にわたって安心して暮らすことが可能です。
【第2回目】~木造住宅を知る
木造住宅にも種類がある
木造住宅は、その温もりと自然な魅力で、長い歴史を通じて多くの人々に愛されてきました。しかし、昔と今では、材料となる木そのものも職人さんも、そして住まい手側の意識も大きく変わりましたね。国が定める住宅性能の基準も高くなってきています。一口に木造住宅といっても、様々な工法により全然違う印象となります。これらを理解しておくことは、会社選びをする上で非常に重要です。
【代表的な木造住宅の工法】
1⃣木造軸組み工法(在来工法)とは
木造軸組工法は現在日本でいちばん多く採用されている工法で、柱(縦の構造材)に梁(横の構造材)を組み合わせて建てることから「軸組み」と呼ばれます。古くは法隆寺の五重の塔や歴史あるお寺や神社、古民家などはこの工法で建てられています。時代に合わせて進化した現代の軸組み工法は、昔の建物とは比較にならないほどの、強さを持ち安全性(耐震性)や省エネルギー性も高くなっています。暮らしの変化に合わせてリフォーム工事をすることも柔軟に対応することが出来ます。
2⃣ツーバイフォー工法(木造枠組み壁工法)
2✕4(ツーバイフォー)工法は、北米から伝わった工法です。2✕4インチの木材で枠を組み、それに壁を張ることから木造枠組壁工法とも呼ばれています。部材や施工の方法が決まっているので、工期が抑えやすいことや製品の性能が出しやすいなどがあり、ハウスメーカーを中心に全国へ広がりました。構造を面で支えていることから、壁を抜くようなリフォーム工事は苦手です。
【現代の木造住宅と住宅性能基準】
現代においては、国が住宅性能に関して明確な基準を設けています。これには、耐震性や断熱性、省エネルギー性といった要素が含まれ、木造住宅もこれらの基準を満たすように設計されています。例えば、耐震性に関しては、地震に強い構造が求められ、断熱性についても、一年を通じて快適な室内温度を保つための厳しい基準が設けられています。これらの基準を満たすことで、住宅の長期的な快適性や安全性が担保されるようになっています。
【正しい家選びのために】
初心者が家選びをする際には、耐震性や断熱性などの性能基準を理解し、これらが国の基準を満たしているか確認することが大切です。安全や生活コストに直接関わるため、自分たち家族の価値観と合う建築家や工務店を見つけて相談し、エネルギー効率の良い家電選びや将来のメンテナンスも考慮した住まいづくりを目指すことをお勧めします。