北海道にも春の息吹が感じられるようになってきました。
外の空気に触れると、呼吸がゆるみ、身体の内側にスペースが生まれていくのを感じます。
その感覚は、どこか「ととのった」あとの外気浴にも似ている気がしています。

「ととのう」――
サウナに通う方ならおなじみのこの言葉、実はとても深い意味があると私は思っています。


■ サウナと“水の旅” ― エネルギーがめぐる3つのステップ

サウナ、水風呂、外気浴。
この3つのステップは、まるでエネルギーの循環装置のようです。

  1. サウナ(高温刺激)
    → 体温が急上昇し、細胞内の水分子が活性化。
    身体の内なる水が振動し、“波”が立ち始めます。
  2. 水風呂(急冷)
    → 一気に収縮し、分子の配列が整っていく。
    まるでバラバラだった波が「正四面体」のように調和していく感じ。
  3. 外気浴(静かな共鳴)
    → 熱と冷のコントラストのあと、自然の音や風の中で、
    身体全体が“共振水”のような状態へと落ち着いていく。

この一連のプロセスが、ただの“温冷交代浴”ではなく、
体内の水とエネルギーが整列・共鳴する儀式だとしたら――
「ととのいました!」という感覚は、水が共振したサインなのではないでしょうか。


■ 「ととのう」とは、水が自然のリズムとひとつになること

私たちの身体の約60%は水。
そしてこの“水”は、ただの液体ではなく、常に情報を記憶し、伝え、響き合う存在です。

私は、サウナで「ととのう」瞬間というのは、
身体の中の水が“自然の周波数”と調和し、共鳴した状態だと感じています。

波がととのい、回転が生まれ、エネルギーがスムーズに巡る。
その感覚が、“ととのう”という言葉に込められているのではないでしょうか。


■ 北海道の自然と「水の感覚」

北海道という場所は、水と共振するには理想的な土地だと思います。

  • 雪解け水のやわらかさ
  • 湧き水の清らかさ
  • 空気の透明さ、そして静けさ

それらが、身体の中の水に共鳴を起こしやすくしてくれる。
だから、北海道のサウナが気持ちよいのは、
ただ気温の差があるからではなく、
土地そのものが“ととのいの周波数”を持っているから
なのかもしれません。


■ 暮らしもまた「ととのいの場」に

私が代表を務めるHousing NeNeでは、
家づくりも“水のような循環”を意識して進めています。

揺れるときもある。
冷えるときもある。
でも、そのたびに形を変えながら、また整っていく。

ととのうとは、完全な静止ではなく、
めぐるなかで調和していくプロセス

だから住まいも、人生も、水のように変化と共鳴を受け入れながらつくられていくものだと思うのです。


■ 水のように、ととのいを巡らせていく

「すべては水に立ち戻る」――
これは私自身の信念でもあります。

暮らしのなかで迷ったとき、立ち止まったとき、
ととのった水のように静かに揺れ、まためぐり出すこと。
その先に、新しいエネルギーが巡りはじめる。

サウナも、住まいも、場づくりも、全部つながっている。
それらが“共振水”のような心地よい循環を生み出していくと信じています。

Housing NeNeでは、これからも「ととのいの空間づくり」を通して、
北海道から“水の記憶”と“めぐりの力”をお届けしてまいります。


ご感想やととのい体験、ぜひ教えてくださいね。
次回は「住まいと波動」のお話を予定しています。